焼結金属用語

あ行
アスペクト比

最小粒子寸法に対する最大粒子寸法の比

 

圧縮比

圧粉体の体積に対する圧粉前のゆるやかな粉末体積の比

 

圧縮率

圧縮比の逆数で、成形しやすさの目安となる。成形体は、特定の金型や圧力および圧縮速度の手順に沿って作られる

 

アトマイズ

ガスや液体の急激な流れ、あるいは遠心力によって溶融金属を飛散させ、小滴とする

 

アトマイズ金属粉末

溶融金属流の飛散、凝固によって製造された金属粉末

 

アトライター混練

機械的な混合、あるいは摩滅させる方法で、混合した粒子に衝撃を与える小さなボールで満たされた容器を一般には用い、撹拌、回転させる

 

泡立ち点

濡れ性のある液体で満たされた開気孔組織にガスを押し込む圧力のことで、気孔寸法のおおまかな目安を与える

 

安息角

オリフィスを通して自由に注ぎこまれてできる、ゆるやかな粉末堆積物の水平からの角度

 

液相焼結

化学反応や部分溶融あるいは共晶融液形成によって、液相と固相が共存する温度での焼結

 

遠心アトマイズ

溶湯を遠心力によって球状粒子として形成させる方法で、溶湯を凝固する前に球状化した小滴として飛散させる

 

か行

 

加圧焼結

外圧を利用した焼結。まず、真空中で焼結され、続いて残存する閉気孔を緻密化する為に炉を加圧して行われる

 

カーボニル粉末

金属カーボニル粉末の熱分解により得られる金属粉末.得られる粒度は一般に1~10μmの範囲にある

 

開気孔

成形体の一方の面から他の面に完全に通じた気孔

 

化学析出粉末

化学的置換による析出物として生成した粉末で、一般には非常に小さな粒度を示す

 

ガスアトマイズ粉末

ガス噴出ノズルにより溶湯流を粉砕して作られる丸みを帯びた、もしくは球状の粉末.粒子は噴霧後の自由落下時に固化する

 

活性化焼結

原子運動の活性化エネルギーを低下させる処理を含む焼結促進過程。焼結速度の増加が焼結を進め、より低い温度での焼結あるいは特性を改善する

 

合体

二つの物が合併して一つの大きな物になる事であり、製造時における粒子や焼結時の気孔や結晶粒で観察される

 

金型

定まった形のものを作る部品あるいは部品類で、その中で粉末は圧縮される

 

還元粉末

最も典型的な金属酸化物などの化合物の化学的還元により製造される金属粉末

 

含浸

焼結体中の気孔を、油やワックスおよび樹脂の様な非金属材料で満たす工程

 

気孔寸法

粉末粒子間の穴、あるいは間隔の寸法

 

気孔率

粉末成形体中の空隙の量

 

球状粉末

均一な球状形で、一つの直径で特徴づけられる寸法を持つ粉末。ガスアトマイズはしばしば球状である

 

吸熱性雰囲気

焼結に用いられる還元性のガス雰囲気で、外部熱源の助けによって触媒を通した炭化水素燃料ガスと空気の反応により作られる。得られる雰囲気は二酸化炭素と水蒸気が低く、比較的水素と一酸化炭素の割合が高い

 

凝集・集塊

微細粒子が共にくっつきあい、より大きな粒子となる傾向

 

共晶

平衡相状態図上で共晶点として示される組成を持つ合金

 

空気分級

高速度の空気気流中での沈降差によって、動いている粒子を寸法別に分離する事

 

空孔・空隙

粉末組織中または焼結部品中ででの気孔または穴

 

クリープ

高温での応力下で起こる時間依存性の歪み

 

グローブボックス

自発発火性、高純度、あるいは有毒な粉末を取り扱う為に用いられる制御された、あるいは不活性な雰囲気の箱。作業者は箱の外側に立ち、ゴム手袋を通して粉末を取り扱う

 

ケーキ

無加圧金属粉末の凝集塊

 

コイニング

明確な表面形状を得るための焼結体の最終圧縮成形

 

合金粉末

個々の粒子が、二つあるいはそれ以上の金属の同一合金からなる粉末

 

高融点金属

通常1,700℃以上の高い融点を持つ金属やセラミックス、例として挙げられる高融点金属は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、レニウム(Re)、ジルコニウム(Zr)がある

 

混合粉末

潤滑や接合あるいは合金化のために、他の粉末と混合した別々の小さな粉末

 
さ行

 

サーメット

金属と結合したセラミックス粒子からなる材料

 

サブシーブ分級物

325メッシュの篩を通過する粉末の部分。従って、その粉末は45μm以下である

 

射出成型

プラスチックのバインダと、比較的低い温度や圧力を用いて粉末を成形する静水圧的手法

 

重合金

一般には、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、銅(Cu)のような合金添加元素を少量含む、W基の高密度で切削製のある合金。本合金は、複合材料を作る為に混合素粉末から液相焼結される

 

収縮

焼結中に起こる成形体の寸法減少

 

充填比

型孔に充填された粉末の高さを最終成形体高さで割った値

 

焼結

拡散やあるいはそれに関連する原子レベルでの現象を経て、隣接する粒子を接合する事により、粉末集合体の強度を上昇させる熱過程。粉末成形体の性質のほとんどが改善され、常に密度は焼結と共に増加する

 

焼散

焼結前の予備加熱によって添加剤を除去する事

 

浸炭

オーステナイト形成温度以上の保持により、鉄系合金固相中へ炭素を導入

 

浸炭窒化

オーステナイト形成温度以上の保持により、鉄系合金固相中へ炭素と窒素を導入

 

水素還元粉末

化合物。通常は酸化物の水素還元によって製造される粉末。得られる粉末は、しばしば高い表面積あるいは多量の内部気孔をもつ

 

成形

工具材料を通しての加圧による粉末の成形、変形および緻密化

 

成形体

金属粉末の圧縮によって製造された物

 

成長

焼結時に生じる粉末成形体の寸法増加。つまり、収縮とは反対の寸法変化

 

接触角

液相,固相,気相の界面で形成された濡れ角

 

接触度

液相焼結時における、全界面の面積に対する固相-固相接合の相対界面積の微細組織的評価

 

絶対気孔寸法

フィルターの様な多孔質材料の最大間隙で、それ以上の大きな粒子は通過できない

 

双峰

二つの寸法の山を示す粒度分布。そのような粉末は、二種類の異なる粒度分布のものを混合して得られる。または、二種類の寸法が異なる気孔の混合物

 

粗大化

拡散や合体あるいは溶解-析出過程などにより、焼結時に結晶粒や気孔寸法が増大する

 

素粉末

合金成分を含まない鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、銅(Cu)あるいはコバルト(Co)のような単一化学種の粉末

 

た行

 

脱バインダ

成形と焼結の間にある工程で、成形に用いられたバインダの大部分を加熱や溶媒または他の方法によって除去する

 

タップ密度

長時間粉末を振動させて得られる粉末の密度。タップ密度は、圧力を負荷しない状態での粉末の可能な最高充填密度を示す

 

緻密化

圧粉や焼結により気孔率の変化を、初期の気孔率で割った値

 

鋳造

型内での物質の凝固によって得られる製品。あるいは最終形状のもの

 

超硬合金

金属炭化物と、通常はコバルト(Co)やニッケルアルミナイドのバインダ相からなる固体複合物。その複合物は、炭化物と、バインダとなる金属粉末との混合物の液相焼結によって作られる

 

超固相焼結

プレアロイ粉末に応用される液相焼結過程で、焼結は固相線温度以上で起こり、それにより粒内に液相を核生成する

 

超超微細粒

一般に1μm以下の寸法を示す粒子

 

超微細粒

10μm以下の粒子からなる粉末の部分

 

沈降

ガスまたは液体中への沈降により粉末を分類、あるいは寸法別に分けること。寸法別の分離は、Stokesの法則で示される沈降速度の違いによって起こる

 

電解粉末

電解析出とその後の粉砕により製造される粉末.得られる粉末は樹枝状や海綿状の形を示す

 

等方圧縮

全ての方向から等しい圧力を加えて粉末を成形(静水圧成形)

 

な行

 

ニアーネットシェイプ

最終製品のおよその形を示す成形体。しかし、寸法的に大きい場合は最終的に機械加工を必要とする

 

二次加工

焼結後の成形体の寸法、あるいは性質を調整する為に行われる作業

 

抜き出し

金型成形の最終段階で、圧縮された粉末が型から取り出される

 

濡れ角

液相-固相-気相の組み合わせにより形成される平衡角。拡がり及び毛細管力の相対的な評価に用いられる

 

熱間静水圧圧縮

圧力に耐える外装被覆を用いて、材料を最終形状製品に緻密化するための温度と高圧ガスを組み合わせた工程

 

ネック

焼結中に発達する接触粒子間の結合

 

 

は行

 

配位数

粉末成形体における、粒子あるいは粒に関する最近接粒子の接触数

 

バインダ

結合及び潤滑材。成形時の流動性を増す為、あるいは成形体の圧粉強度を改善する為に、粉末に添加される材料。焼結によって強化できない粉末粒子同士を結合させる、特別な目的の為に粉末に添加される材料

 

破砕

機械的エネルギーによる材料の粉末化。混練あるいは破砕

 

発火性粉末

大きな表面積と葉熱性の酸化反応の為に、発火と同時に燃焼する大気中で不安定な粉末

 

発熱性雰囲気

焼結に用いられる還元性のガス雰囲気で、炭化水素燃料ガスと空気の部分または完全燃焼により作られる。最大可燃料は25%である

 

針状粉末

針の形状をした粒子

 

バルク密度

輸送容器内で想定される粉末密度

 

半加工品

圧縮し、予備焼結あるいは十分に焼結された成形体で、通常、最終形状に仕上げる為に切削や機械加工、あるいは他の作業を必要とするような、まだ未完成状態のもの

 

反応焼結

異種(元素)粉末の混合物において発熱反応が始まる新しい焼結過程.反応により化合物(炭化物、ホウ化物、窒化アルミあるいは他の化合物)が生成し、それと同時に反応により生じる熱が生成相の焼結に用いられる

 

非晶質・アモルファス

結晶性を欠く材料。合金に関して、非晶質組織は溶融小滴の急速焼入れ、あるいはメカニカルアロイングによって得られる

 

微粉末

45μmより小さな粒子からなり、篩分け下の寸法としても知られている

 

不規則粉末

個々の粒子において、形の対称性を欠いた粉末

 

複合材料

多相組織を形成する為の二つあるいはそれ以上の粉末の混合物で、一般には成分は混成した性質をもたらすような設計にされる

 

腐食

液体の溶浸材が部品に流れ込む表面での金属成形体の溶解

 

ブラインド気孔

表面に連結した一端が閉じた気孔

 

ブリッジング

不十分な充填に起因した、粉末の塊の中のアーチ型空洞

 

分級

粒度に応じて粉末を分類する

 

分級物

二つの規定された寸法粒子、あるいはメッシュ寸法の間にある粉末試料部分

 

粉末

大きさが1mm以下の小さな寸法により特徴づけられる物質の粒子

 

粉末冶金法

大量の材料や形ある物の製造の為に、金属粉末の製造や金属粉末を利用する技術と科学

 

閉気孔

外部表面と連結していない独立気孔

 

偏析

寸法、形状、もしくは密度による粉末の分離、あるいは凝固した材料の微細構造における化学的性質の分離のような不均一な分布

 

膨張

焼結時の不均衡な化学反応や、気孔の形成もしくは成長による成形体の寸法増加

 

ホットプレス

焼結やクリープ過程を誘起するのに十分な高温における圧粉体の高圧、低歪み速度成形

 

 

ま行

 

見掛硬さ

標準圧痕高度計を用いて焼結材料を試験して得られる値。焼結材料は気孔と固体材料の複合材料であるので、その読取値は、常に同一の組成や条件(熱処理)の固体材料の値より低い

 

見掛密度

ゆるやかな状態での粉末の体積当たりの質量。通常、g/cm3で表わされる

 

水アトマイズ粉

高水圧で溶融金属流を衝撃する事によって形成される。不規則または紐状の粒子

 

密度

質量を体積で割った値。時々理論密度との比で与えられる

 

密度比

同一組成の金属の真密度に対する成形体で得られた密度の比

 

メッシュ

正方形の格子の1インチ当たりの線の数を示している篩の番号。メッシュ数が大きい程、目開きの寸法は小さくなる

 

や行

 

焼入れ

高温での組織を保つための急速冷却

 

溶浸

成形体の気孔を低融点金属、あるいは合金で満たす合金

 

予備焼結

機械加工を含む次の工程の取扱いのための強度を得るために、通常の焼結温度よりも低い温度で成形体を加熱

 

ら行

粒子間摩擦

すべりや充填および緻密化を制限する粉末間の摩擦

 

粒状化

バインダ、熱、水分、あるいは液体金属を用いて固化した、粗い粉末の凝集体製造の為の一般的用語

 

粒状粉末

ほぼ均一で、非球状の粗い粉末

 

粒度、粒子寸法

篩や他の装置で分析して求められるような、個々の粒子の調整された線寸法

 

理論密度

空孔のない完全緻密な製品を達成できる限界に相当する材料の真の結晶密度

 

臨界装填

空孔を形成することなく高分子バインダと混合できる固体粒子の最大体積割合

 

冷間圧縮

焼結を避けるのに十分な低い温度で成形体を作製する事で、通常は室温で行う

 

冷間静水圧圧縮

水圧容器内での柔軟な型と高い静水圧を用いた、室温での等方圧による粉末の成形

 

冷間接合

二つの金属面の結合で、一般には室温で外部からの付加剪断応力の影響のもとで生じる

 

露点

雰囲気中の水分含有量の相対的尺度を表す温度

 

わ行

 

湾曲

一般的には初期成形体における不均一加熱または密度勾配により、焼結または熱処理時に発生する成形体の変形