焼結金属フィルター・多孔質金属専門メーカー 焼結.com

焼結金属・多孔質金属体専門メーカー

焼結金属・多孔質金属専門メーカー 焼結.com

焼結金属・多孔質金属専門メーカー 焼結.comでは下記の特徴を有し運営しております。

  1. 焼結金属フィルター(多孔質金属)に特化したメーカー
  2. 焼結助剤(バインダー)等不純物の完全不使用
  3. 焼結処理実績のある材質15種類超
  4. 設計開発
  5. 金属加工のエキスパート
  6. 切削、溶接、同時焼結、メッキ、コーティング等の最終製品まで対応可能
  7. ISO9001による徹底した品質管理

焼結.comは小段金属株式会社で焼結金属フィルター・多孔質金属に特化した専門チームで運営しております。母体となる小段金属株式会社は機械加工を本業とし、現在も事業を継続しております。また、焼結プロセスにおいて焼結助剤と呼ばれるバインダー等の不純物を一切使用しないノーバインダー製法により製作しております。従いまして、金属加工のプロでありながら、焼結金属フィルター・多孔質金属にも精通していることになります。このことは焼結金属業界では非常に珍しく、焼結金属メーカーは焼結体を製作するまでというのが一般的ですが、焼結.comでは焼結体の作成+フランジ製作+ハウジング製作+溶接+メッキ+検査+梱包まで最終製品として、お請けすることができます。また、品質管理はISO9001の認証を受けております。

焼結金網の円筒3重ハウジング
焼結金網をロール加工+突合溶接にて円筒形状に加工し、更に3重に配置したハウジング

焼結金属の製造方法

焼結金属フィルター・多孔質金属は目的や形状、寸法、材質により製造方法が異なります。ですので、代表的な無加圧焼結法とプレス成形焼結法をご紹介致します。

<焼結方法①無加圧焼結法>

無加圧焼結法はその名の通り無加圧にて焼結を行うことにより多孔質金属を製造する方法である。

  1. 型を準備
  2. 素材の大きさを揃えるため粉末を分級
  3. 型に材料を充填
  4. タッピング
  5. 焼結
  6. 離型
  7. 焼結体完成

<焼結方法②プレス成形焼結法>

プレス成形焼結法は粉末を成形型にてプレス成形後に焼結することにより多孔質金属を製造する方法である

  1. 型を準備
  2. .素材の大きさを揃えるため粉末を分級
  3. 型に材料を充填
  4. プレス成形
  5. 焼結
  6. 焼結体完成

焼結のメカニズム

焼結のメカニズムは1.初期焼結、2.中期焼結、3.後期焼結、4.完全緻密化という4段階の結合状態を辿ります。多孔質金属には中期焼結で留める事が必須になります。 初期焼結・・・粉末の表面が溶融しかけている状態 中期焼結・・・粉末同士が結合している状態 後期焼結・・・粉末が溶融し始め、粉末の形状を維持できず、空間がほぼ無い状態 完全緻密化・・・完全に空間がない密度100%の状態

焼結金属のネック形成の初期段階
焼結の進行によりネックが成長①初期段階
焼結金属のネック形成の中間段階
焼結の進行によりネックが成長②中間段階
焼結金属のネック形成の最終段階
焼結の進行によりネックが成長③最終段階
円筒形状(パイプ形状)のブロンズ製焼結金属フィルターエレメント
円筒形状(パイプ形状)のブロンズ製焼結金属フィルターエレメント

焼結処理可能材質

焼結材質15種類超の実績
焼結材質15種類超の実績
  • ブロンズ(BC)
  • ステンレス(SUS)
  • 銅(Cu)
  • アルミニウム(Al)
  • チタン(Ti)
  • タンタル(Ta)
  • モリブデン(Mo)
  • タングステン(W)
  • アルミナ(Al2O3)
  • 酸化チタン(TiO2)
  • ホウ化ジルコニウム(ZrB2)
  • etc…

要望に応えていくうちに15種類超の材質において多孔質金属化の焼結処理の実績ができました。

焼結金属の種類

焼結金属フィルター・多孔質金属には種類があり、用途により焼結金属の種類を使い分ける必要がございます。

焼結金属フィルター

焼結金属フィルターは、金属粉末を焼結処理により結合させ、焼結体内部に複雑な流路を形成し、空間(気孔)を作りながらも強度を確保した多孔質金属

焼結金属とは
焼結金属とは

焼結金網

焼結金網は、金網を1枚から複数枚積層し、焼結処理(金網の線と線を溶着させる)を施した製品である。金網を積層し、焼結処理を施すことにより積層した層と層を一体化することが可能で①強度の確保、②正確な気孔径、③圧力損失の低減をバランスよく適えることが出来る多孔質金属

焼結金網
焼結金網

ファイバー焼結

ファイバー(金属繊維)焼結は、ファイバー(金属繊維)を圧縮成形し焼結処理を施した多孔質金属で、密度をコントロールすることにより強度・圧力損失のバランスを選択できる。厚みは0.3~1.0tと非常に薄く、密度は低い。濾過精度は標準的なモノで3~75μ。特殊仕様で0.5μまで対応可能

ファイバー(金属繊維)焼結
ファイバー(金属繊維)焼結

エッチング焼結

エッチング焼結プレートは、エッチングプレートを複数枚積層し焼結処理によりエッチングプレート同士を接合(溶着)させることにより、エッチングプレート単体での強度不足、厚み不足を補える、かつ、通常困難とされる板厚よりも小さい孔をあけることができる多孔質金属です

エッチング焼結プレート
エッチング焼結プレート

粉末焼結の粒径と空隙率の関係

同じ型を使用し、製作する製品の寸法形状は同じであっても使用する素材・素材形状・粒径・空隙率が異なれば当然性能も変わってくる。下図は同型を使用し素材・素材形状は同様としながらも粒径と空隙率を変動させた事例であるが、この差のみでも大きく性能が変動するであろうことが見て取れるのでは??

アルミニウム製多孔質金属凸形状
アルミニウム製多孔質金属を表面積が増大するようにフィン付(凸形状)の複雑形状を製作。さらに、粒径と空隙率を同形状にて比較

焼結金属フィルターの用途

焼結金属フィルターの用途は、フィルター(濾過)、サイレンサー(消音)、ストレーナー、整流、ヒートシンク、吸水金属、バブリング、防爆フィルター(フレームアレスター)、金型のガス排出、芳香金属、電極など様々な分野・業界で活躍している

フィルター

焼結金属は内部濾過(深層濾過)、焼結金網は表面濾過ですのでご使用用途、ご使用環境に合わせて製作致します

SUS焼結金属フィルター
SUS焼結金属フィルター

サイレンサー

焼結金属で作製された消音器は音が直進できず複雑な流路を辿るために、消音効果が期待できます

ブロンズ製焼結金属フィルター仕様のサイレンサー(消音器)
ブロンズ製焼結金属フィルターエレメントをハウジングに挿入し、接合方法にカシメを採用したサイレンサー(消音器)

ストレーナー

焼結金属は内部濾過(深層濾過)、焼結金網は表面濾過ですのでご使用用途、ご使用環境に合わせて製作致します

ストレーナー
ストレーナー

整流

焼結金属or焼結金網をガス配管出口に設置することにより、気体の通過を分散することが可能(整流化)になり、効果的なガス流入が可能になります。金属製ですのである程度の形状の自由度が高く、耐熱性があり、高強度な整流板となります

焼結金属によるサイレンサー、消音、整流
焼結金属によるサイレンサー・整流板(模式図)

ベイパーチャンバー(ヒートシンク)

焼結金属・多孔質金属の気孔を液体が通過することにより金属からの熱伝導が効果的に伝わります

銅製多孔質焼結金属の中に渦巻管(ヒートシンク)
銅粉末を使用した焼結金属(多孔質金属)の中に渦巻形状に加工した銅管を埋設

吸水金属

焼結金属・多孔質金属の特徴でもある微細気孔を利用した毛細管現象

液体吸水・保持(毛細管現象)

バブリング

焼結金属焼結金網を採用したバブリングノズルは気泡を拡散することが可能です。気泡を微細化するには一工夫必要となりますが現在最重要事項と考え、開発に取り組んでおります

バブリングノズルによる気泡発生の様子
バブリングノズルによる気泡発生の様子。肉眼で観察したバブリング状況と瞬間的に撮影したバブリング画像を比較することにより、気泡径・気泡発生量などが見て取れる

防爆フィルター

焼結金属焼結金網を採用した防爆フィルター、フレームアレスターは微細気孔を通過することによる消炎効果、焼結金属フィルターによる連続気孔による内部圧力の通過、金属素材同士の結合による優れた強度により採用実績多数ございます

防爆フィルター/フレームアレスター
防爆フィルター/フレームアレスター

金型のガス排出

射出成形時に発生するガスを排出する目的で射出成形型に設置し金型のガス抜き(エアー抜き)に使用されます。

金型のガス排出

芳香金属

焼結金属における二次加工で『含浸』という技術があります。通常はオイルを『含浸』させることによりオイルレス軸受等に用いる技術ですが、その技術を応用することにより香りのする金属を製作することも可能です。また、虫除け剤を『含浸』すれば…

芳香金属〜金属から香水の香り〜
芳香金属〜金属から香水の香り〜

電極

焼結金属の特性である内部の空孔、当社の特長でもある連通孔により電極内部でも電気分解が起こっていると考えます。

多孔質金属による電気分解
水道水中で陰極にニッケル焼結金属(多孔質金属)、陽極に銅の焼結金網(多孔質金属)を用いた電気分解実験

焼結金属の加工

焼結金属の製作で製品となるケースは少ないかと存じます。焼結金属の加工、焼結金属・多孔質金属を保持するためのフランジ、保護するためのハウジングなど、最終製品まで加工が可能です。 2次加工(機械加工)→3次加工(溶接)→4次加工(表面処理) 検査、梱包までトータルサポートが可能です。

焼結金属の加工
焼結金属の加工

焼結金属の寸法について

焼結の方法により製作可能範囲は大きく増減しますが、500×250×t5の様な寸法や焼結手法によりもっと大きな焼結体も製作可能です

銅製焼結金属(多孔質金属)
銅の焼結金属(多孔質金属)ですべての気孔が連続した連通孔。最大寸法の250×500
銅製段付焼結金属焼結金属フィルター
銅製の粉末焼結金属フィルターに段付加工を施した製品。フィルターとしては大きな部類。単純な様で中々奥が深いモノ

焼結金属の製作実績

実際に製作した焼結金属・多孔質金属の画像を素材、寸法形状、機械加工、溶接、表面処理、etc…問わず可能な限りの現物画像を掲載しております。何かのヒントにして頂ければと思います。