焼結金属の加工

焼結金属フィルター・多孔質体の溶接、切削、同時焼結、カシメの実績

焼結金属フィルター(多孔質金属)に二次加工(溶接、切削、同時焼結、カシメ)を施すことが可能です。よくありがちなのは焼結メーカーは焼結処理しか請けないということが当社の耳にも入ってきます。これは凄く残念なことです。ユーザー様は焼結フィルター単体でご使用されることはまずありません。焼結金属には必ずと言っていいほどハウジングやケーシング、フランジといった金具が必要となるハズです。確かに、焼結処理は熱処理であり、2次加工は別業種なのかも知れません。しかしながら、ユーザー様にとって、接続の方法が同時になければ使用できないことになります。そこで当社では二次加工まで含めたご提案を基準に開発しております。2次工程に溶接があれば溶接に向いた形状、切削ならば切削しやすい形状、同時焼結であれば同時焼結に向いた形状、カシメであればカシメに向いた寸法形状でご提案させて頂けるからこそ、専門メーカーであり当社の役割であると考えます。また、焼結金属フィルター、多孔質金属の専門メーカーであるからこそ、用途に向いた仕様のご提案も可能となり、多孔質金属の構造・仕様も重要なスペックですが、アッセンブリで台無しとなるケースは山ほどございます。トータルでお任せ頂ければ幸いです。

溶接

多孔質金属に溶接を施すことは非常に難しく、経験とノウハウを要します。 また、焼結金属フィルターと金属加工品との溶接は更に難易度が高くなります。 理由は極シンプルで熱が瞬間的に伝わり溶けてしまうからです. 焼結金属と金具の溶接では同じ材質であっても熱伝導性に差が生じます.結果溶かしてしまうということを多々伺います. 弊社では『ロー付』は致しません.それは弊社製品のすべては開気孔を有しており,『ロー付』を施工してしまいますと せっかくの開気孔がロー材の侵入により塞がれてしまうからであります. ロー材は非常に濡れ性が良く,銅材の接合にはよく用いられますが焼結金属フィルターエレメントには不向きです. ですので弊社では溶接技術を習得することにより上記問題を解消しました

焼結金属の溶接
焼結金属フィルター同士の連結溶接

切削加工

焼結金属フィルター(多孔質金属)の場合

焼結金属フィルターに切削加工を施すことは目詰まりを起こしますので『ご法度』であります。但しどんな場合でもという訳ではなく、必要ない方向への目詰まりであれば可能ですし、機械加工であれば試作時に型が不要となり現在保有している型から近似のモノを選定し、ご要望に合わせる事が可能になりますので開発用途には『もってこい』だと思います。※量産時には型を作製頂かないと逆にコスト面・納期面でロスが発生致します。

ブロンズ焼結金属フィルター
ブロンズ焼結金属フィルター

焼結金属の同時焼結

焼結金属フィルターに同時焼結という焼結金属フィルターの作製と同時に金具との接合をする『同時焼結』と呼ばれる手法のこと。焼結金属フィルターの作製と金具の接合を同時に行いますので工程がぐっと短縮でき、なおかつ工程を減少させることによりロスも減少できます。

センサーケース
センサーケース
銅粉末製の水路設置型焼結金属・多孔質金属
銅粉末焼結金属(多孔質金属)と銅板の間に水の通り道(水路)を設置することによりヒートシンクなどの熱交換器部材などの性能向上が期待できる。また、粉末の微細気孔により毛細管現象による吸水機能も期待できる
銅製多孔質焼結金属の中に渦巻管
銅粉末を使用した焼結金属(多孔質金属)の中に渦巻形状に加工した銅管を埋設

カシメ

ハウジングに焼結金属フィルターを挿入し『カシメ』を施工することにより溶接よりも容易にハウジングと接合することが可能である

フッ素処理/フッ素含浸

焼結体(多孔質体)の空隙部にフッ素処理・フッ素樹脂を含浸致しました。画像は焼結金網に処理しておりますが、粉末焼結に処理も可能です。

焼結金属フィルター(金網)へのフッ素処理
焼結金属フィルター(焼結金網)にフッ素処理の施工が可能です

オンリーワン

焼結金属の異材質焼結
焼結金属の異材質焼結

構造は上記の様にブロンズ(青銅)球ステンレス(SUS)球から出来ており、ブロンズ(青銅)球とブロンズ(青銅)球は焼結されておりますが、ステンレス(SUS)球とブロンズ(青銅)球は焼結されていない為自由に動きます。焼結温度・時間・焼結条件何もかもが違うから焼結されないというような理屈だけで言えば簡単なモノです。しかしいざやってみると型の設計(大き過ぎると形にならない、小さすぎると球が入らない)など目に見えない所で難しく非常に苦労しました。見た目にも面白いと思います。